志籠谷(しこや)砦

集落の西側を撮影。

右の高架は23号線バイパス。

 

2016年2月1日撮影


◆別名:

志子谷砦

 

◆所在:

西尾市志籠谷町乾地

 

◆交通:

名古屋方面より国道23号線バイパスを走り、中原インターを降りた後、側道を通って中原インターの信号交差点を越え側道を進む。

一時停止になっている2本目の路地を左に曲がった先の集落一帯が砦跡になる。

 

◆歴史:

以前の発掘調査では古代よりの集落(竪穴式住居)があったようで、15~16世紀には土豪の牧野氏が砦を築いたと言われている。低湿地の中で、一帯のみは小高い土地になっている。また、西側には2条の溝が走り、堀の跡だったと思われる。

 

南北朝時代に信州から三河へ移ってきた牧野氏は寿永4年(1185年)に牧野権之丞が志籠谷の地に城館を築いた事が始まりである。

 

弟の権右衛門は碧海郡井ヶ谷へと移り住んだが、権之丞の家系は志籠谷の地を支配し続け、子孫の牧野吉蔵は三河一向一揆の際に一向宗側として本證寺に立て籠り、徳川家康に敵対したと言われている。

 

◆現在:

地図で見ても判るが、蓮正寺を中心とした集落の西側が半円形の状態で道路が通っている。

道路沿いに集落側が高くなっており、切岸(もしくは土塁)があったような地勢である。

集落の中心には蓮生寺、南角には神明社がある。


集落の中央にある蓮生寺


集落の南端に位置する神明社。

神明社から北側を除いた三方向は低湿地だったと言われている。